橋爪耳鼻咽喉科医院
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いびき・睡眠時無呼吸

近頃、睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome・・以後SASと云う)言葉を耳にした事が多いと思います。
日本では最近新幹線の運転手(平成15年2月)、全日空の機長(平成16年3月)の居眠り等が報道され、びっくりした記憶も新しい事なのですが、現在中高年の半数以上が『いびき』の悩みをかかえ、その中の10人に1人位の割合でSASの疑いがある・・・と云われているのです。

1)症状としては

就寝時、のどの奥の気道がふさがり易くなっているため『いびき』がひどく、時々呼吸が止まって家族や友人を驚かせていませんか?また、夜間覚醒がある為、十分睡眠時間をとっても朝起きた時熟睡感がなく、日中の眠気、集中力の低下、イライラ、憂鬱等が現れ、生活の質の低下、事故にもつながります。

2)診断のめやす

どちらかと云うと肥満体の人に多い傾向がありますが、睡眠時10秒以上呼吸が止まる状態が1時間に5回以上、または一晩を通して30回以上現れるのをSASとするのが現在の診断の基準です。20回以上現れる場合くらいから治療を必要とする可能性があります。
高血圧、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化等の病気を合併したりする例も多くみられます。
まず、あなたの眠りについて、次の8つの状況での眠気を4段階で評価してみましょう。

0点 眠くならない
1点 まれに眠くなる
2点 時々眠くなる
3点 眠くなる事が多い

① 座って読書をしているとき
② テレビを見ているとき
③ 会議や劇場など人がたくさんいる場所で座って何もしていないとき
④ 運転せずに1時間以上続けて車に乗っているとき
⑤ 午後横になって休憩しているとき
⑥ 座って誰かと話をしているとき
⑦ 昼食後、静かに座っているとき
⑧ 運転中、渋滞や信号待ちなどで止まっているとき

以上の項目で、6点以下が正常とされています。
SASは、治療方法もいくつかあり、適切に検査・治療を行えば、決して怖い病気ではありません。

3)検査方法は?

現在、終夜睡眠ポリグラフィーという検査を行います。この検査は、ご自宅で簡単に行うことができ、テープにてセンサーを貼付けて頂くだけで、睡眠中の呼吸状態、血液中の酸素濃度などを同時に測定し、無呼吸の有無を知ることができます。(検査結果によっては精密検査が必要な場合もあります。)
痛みもなく、仕事や学校を休み必要はまったくありません。
当院では『無呼吸・いびき』の相談を受けていますし、又、睡眠時無呼吸の検査(終夜睡眠ポリグラフィーの貸し出し)を行っていますので心当たりのある方は、是非気軽に受診してください。